現代の名工に「平良恒雄」氏が認定!!

琉球ガラスの歴史に新たなページが加わりました。

今回Gift Gallery MIYABIは琉球ガラスに大きく貢献した平良恒夫氏を皆様に知って頂きたくご紹介させて頂きます。

2018年11月11日 平良恒雄氏 卓越技術者(現代の名工)に認定!!

厚生労働省は伝統工芸や工業技術などで優れた機能や業績を積んだ卓越技術者に贈られる「現代の名工」に県内から琉球ガラス村の平良恒夫氏(生産技術指導責任者)が選任された。

琉球ガラス村からは2人目の受賞者となりガラス部門では県内で6番目となります。

1990年(琉球ガラス村)大城考栄氏、1994年(虹工房)稲嶺盛吉氏、2001年(奥原硝子工場)桃原正男氏、2014年(煌工房)池宮城善郎氏、2016年(株式会社 恩納ガラス工芸育成センター)宮國次男氏、そして今回認定の平良恒雄氏を深堀させて頂きます。

宮古の伊良部島で育ち、幼い頃から手先が器用だった平良氏。中学を卒業後、沖縄本島へ。17歳の夏、叔母が勤めていた「沖縄ガラス工場」を訪れ工場で汗水流してガラスを操る職人の姿に「これが男が一生かける仕事だ」と感動しガラス職人を目指す。

2~3年が過ぎても竿も握らせてもらえないイライラが募り、焦りも出てきた頃に転機が訪れる。平良が憧れていた大先輩、知念セイコウ氏の班に入る事ができた。その頃からポンテ竿や吹き竿を使わせてもらうようになり、いつしか吹き手というポジションにつく事ができた。ガラス作りは手取り足取り誰かに教わるものではない。知念から罵声も飛ぶことが多く、平良は知念なりの指導だとくみ取りへこたれる事なくガラス作りに打ち込みこの頃から本気で楽しくなって来たという。

ガラス職人として一つのポジションを獲得した平良。ここから異例の速さで仕上げのポジションもこなすようになる。そして20代初め頃、大江安蔵(後の琉球ガラス村協同組の初理事長)が経営する「琉球硝子製造所」に引き抜かれる事になる。この頃は新しい技法を用いたガラス作りを果敢に取り組んだ時期で、後に平良はこの頃が技術の基盤を作ったと若き日を振り返る。

 

平良恒雄氏 代表作「深海」

平良が30代の頃、東京のガラス職人で色彩の魔術師と呼ばれた福圓富信氏が琉球ガラス村を訪れガラス原料をガラスの玉に巧みに重ねる作り方を目にした。この技法があれば故郷、伊良部島の海を表現できるかもしれないと研究を重ねガラス素地に特殊な原料を付けて馴染ませて、その上から透明なガラスを被せて成形する技法を生み出した。「深海」は透過する光の加減で、海洋性のプランクトンが神秘的な光を放っているようにも見える。

 

2019年1月に新年のあいさつ回りの時に頂いた深海グラス。一個は追加で購入。今回の深海は新年特別バージョンで蓄光ガラスを一筆巻き。素晴らしい作品です。これで旧正月まで「泡波」を振る舞いたいと思います。(2月の15日まで)

平良さんの作品をご覧になりたい方は糸満の琉球ガラス村まで。。現代の名工に認定された記念に作品展を行っております。少し遠いですが工房もリニューアルしていますのでこの機会に是非足を運んでみてください。

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